幼い頃に実の親から虐められたという人に出会ったのは、そのときが初めてで、それだけでも私にとって少なからずショッキングな出来事でした。それまでほとんど関心を持ったこともなかったけれど、目の前に現れられては関心を持たないわけにいきません。それも彼はヘルプを求めて現れた。何をどうしてあげられるのやら、途方に暮れながらも、何もしないわけにもいきませんから、児童虐待の関連のサイトを読んで、またショックを受け…。信じられないような家庭があるものなのだと知り、こんな理不尽な環境に苦しみながら生きている人たちもいることを知り、そして実際にすぐそこ(ワイアの向こう、海の向こう)にヘルプを求めている人がいた。。。
虐待の程度はそれほどひどいものではなかったのかもしれない…比べれば…。専門のサイトにあった体験談には、この世のものとは思えないような、人間とは思えないような親のことが記されていました。でも、そんなことは問題じゃなかった。比べている場合ではない。問題はこの人が今、追いつめられてヘルプを必要としているということ。
それにしても…私だって精神的には親からちょっとした失敗されたことはあり、そのためノイローゼというか、精神的におかしくなった過去はあるし、どこの家庭でも多かれ少なかれそんな失敗談はあるのだろうけど、でも、どうして親が子どもに大けがを負わせるほどの暴力を振るう必要があるでしょうか?!

とにかく、このような人に出会って、私は私の抱えてる問題などほとんど忘れることができたくらいでした。そしてもうそれまでの呑気な私にはもう戻れないだろうと、2度と純粋に楽しく浮かれ遊ぶなんてことはできないだろうと思えるほど、気の毒な人たちの存在が身に染みました。大好きだった街も窓の外、どこか遠くへ飛んでいってしまった。こんな初めての経験に、いったいどういう心づもりをしていたらいいのか、私は答えを求めたけれど、答えてくれる人もなく、いろんな名言などをあさってみたりして…行き着いたのは、マザーテレサでした。いろんな境涯の人がいる。誰にもそこにそうして立っているには、れっきとした理由がある。簡単に人に批判などできないのだと。そんなことを毎日、長いことインテンスに考えていた、すぐあとに、私は心ない悪魔と言える人たちに騙されていたことを知り、ネット上を集団で追い回され、自由を奪われ…いったいこんな人たちにも、こうしている理由があるのだろうけど、私はいったいそこまで思いやる必要があるのだろうか、と私の思考にも歯がゆくもそんなことが浮かんだこともありました。
それよりも、あのとき、あの加害者が、騙していたと告白した翌日だかに、別人ですと言い出したとき、あのとき、脳みそを殴られたような気がした。これが境界型人格障害か、と(それまでそのようなことにまで私の関心は広がっていたので)思わされました。何が起きているのか把握するのに、時間がかかりました。。。

あの、念のため念をおしておきますが、「騙されていたのを知った」というのは、虐待されて育ったというヘルプを求めてきた人の話ではないです。こちらは正真正銘、本当の話です。